春といえば、「菜の花」や「ふきのとう」・「たらの芽」などを思い浮かべませんか?
中々スーパーでは見かけないですが、直売所や和食店で見かけることはあるのではないでしょうか。
これらを見かけると、「あー春が来たなー」と、食を通じて感じることができますよね!
山菜の天ぷらとお蕎麦なんて最高です!
しかし・・・
あの苦みが苦手・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ苦いものが多いの??
それは・・・
春は、食べ物の「苦み」を味わう季節といわれているからです!
春に芽吹く山菜や野草は、大地の生命力に満ちた大切な食材です。それらはぴりりとした苦みがありますよね。
苦みがあるのはその後の夏や秋に備え、冬の間動きがにぶった体を内側から苦みで目覚めさせ、新陳代謝を促し、たまった脂肪や塩分・老廃物を取り除く効果があると言われています。
では具体的にどんなものがあるのでしょうか。
食べられる春の山菜や野草
*山菜
・たらの芽
・ふきのとう
・こごみ
・ぜんまい
・つくし
・蕨(わらび)
*野草
・独活(うど)
・いんげん豆
・筍
・そら豆
・菜の花
・蕗(ふき)
・木の芽
などがあり、おひたしや天ぷら、味噌と合わせ食べたりするとおいしいですね。
春になると、ピクニックや潮干狩りの計画を立てる方も多くなるのではないでしょうか。
私は千葉出身ということもあり、GW(ゴールデンウイーク)は県内もそうですが、他県から潮干狩りに千葉に来る方が多く、海辺がとてもにぎわうイメージです。
遠足や潮干狩りの起源でもある「野遊び・磯遊び」
起源になっている「野遊び・磯遊び」ですが、なぜ始まったのでしょうか。
それは、自然に対する信仰に由来しています。
農事や漁業に先駆けて野や磯に出かけるのは、そこに住む神様を迎えに行く意味があるのです。
そこで神様への供物であるごちそうを食べて、神の霊力を頂くのです。
行う時期としては
野遊び:3月3日の上巳の節句(ひな祭り)、4月8日の卯月八日(うづきようか)
磯遊び:3~5月にかけての大潮のこと、潮の引いた時期
が多いです。
卯月八日とは?
野遊びの目安である卯月八日とは「農事に先立ち山に入り豊作を願う」、農業儀礼のことです。
この習わしには地域によりさまざまなものがあります。
例えば、西日本の各地には「天道花(てんどうはな)」といって、竹竿の先に山に咲く花を結び付けて、庭先に高く掲げる風習があります。この花は野遊びの際に摘んできたものを使います。天道花には、神の籠る山から豊かな実りを感じる花を持ち帰ることで、田の神様が下りてくる依り代とする意味があります。
実は同じ4月8日に「灌仏会(かんぶつえ)」と呼ばれる行事があるのです。
灌仏会(かんぶつえ)とは?
4月8日は仏教の開祖「釈迦(しゃか)」の誕生日で、誕生を祝う行事が行われます。
「花祭り」の名でも知られ、釈迦が生まれたという「ルンビニーの花園」に由来します。
このお祭りは奈良時代にインドから伝わったもので、寺院では山の花で飾った花御堂を作り、そこに釈迦像を安置し甘茶を注いでお祝いをします。
甘茶をかけるのは、釈迦が生まれたときに天から9匹の龍が現れて、甘露の雨を浴びせたという伝説に由来します。
甘茶とは??
甘茶はアジサイの一種である「アマチャ」を原料にした飲み物で、アマチャの若い葉を蒸してもみ、乾燥させ、煎じて作ります。甘みのあるお茶で、漢方薬としても使われています。
釈迦にかける甘茶は霊水とみなされ、参拝後に自宅に持ち帰って飲むと無病息災が得られると言われています。
灌仏会のお供えには、甘茶とともに、「草餅」や「草団子」が欠かせません。 山で摘んできた「よもぎ」を餅や団子と合わせお供えをするのが習わしです。
まとめ
春の山菜や野草が苦いのは・・・
その後の夏や秋に備え、冬の間動きがにぶった体を内側から苦みで目覚めさせ、新陳代謝を促し、たまった脂肪や塩分・老廃物を取り除く効果があり、食べ物の「苦み」を味わう季節といわれているから。
春になると、ピクニックや潮干狩りの計画を立てることが多いのは・・・
その起源になっている「野遊び・磯遊び」は、農事や漁業に先駆けて野や磯に出かけ、そこに住む神様を迎えに行く意味があり、そこで神様への供物であるごちそうを食べて、神の霊力を頂くため、春に行っている。
4月8日には2つの行事が・・・
①卯月八日
野遊びの目安であり、「農事に先立ち山に入り豊作を願う」農業儀礼のこと。
②灌仏会/花祭り
仏教の開祖「釈迦(しゃか)」の誕生日で、誕生を祝う行事が行われます。
灌仏会には甘茶とともに、山で摘んできた「よもぎ」を使用し、「草餅」や「草団子」をお供えするのが習わし。
暖かくなり、外に出ることも増えてくる「春」。
苦いですが、その苦みを感じこれからくる夏や秋に向けて体を目覚めさせましょう!
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