春と秋にある「お彼岸」。
お彼岸と聞くと、お墓参りに行きおはぎを食べることを想像するのではないでしょうか。
なぜお彼岸にお墓参りに行って、おはぎを食べるのでしょうか?
また、おはぎと牡丹餅って何か違いがあるのでしょうか? それぞれ由来や意味を詳しく見ていきましょう!
「彼岸」とは?
彼岸とは「悟りの境地」という意味で、サンスクリット語の「波羅蜜多(はらみった)」の訳だとされています。
彼岸に対し、迷い多き現世のことを「此岸」といいます。
彼岸とはいつことをいうの?
彼岸には「春の彼岸」と「秋の彼岸」があり、前後7日間で中日を「春分の日(3月21日ころ)」や「秋分の日(9月23日ころ)」といいます。
また、
初日:彼岸の入り
最終日:彼岸明け
といいます。
春分の日と秋分の日は、昼と夜の時間の長さが同じで、冬から春・夏から秋への季節の変わり目でもあります。
なぜお墓参りをするの?
なぜ彼岸にお墓参りをするのでしょうか。
それは、仏教では西に極楽浄土があるとされ、太陽が真西に沈む「春分の日」と「秋分の日」は、仏の世界と現世が最も近く通じ合う日と考えられていました。
この日に先祖を供養することで、魂が迷わず極楽浄土に行けると信じられていたため、この日にお墓参りをするようになったと言われています。
お墓参りは、春分の日と秋分の日当日にいかなくても彼岸の期間である、前後3日間を含めた7日間の間に行けば大丈夫です。
お墓参りの作法
お彼岸の期間に家族でご先祖様のお墓に行く際に、何を準備してどうお墓参りをするのがよいのでしょうか。
それぞれみていきましょう!
*持ち物
生花・線香・マッチやライター・お供え物・掃除道具・水桶・柄杓
ほうきや水桶、柄杓はお寺にあることが多いので、なにがあるのか事前に聞いてみてもよいかもしれませんね。
※お寺によっては、お供え物の種類を制限しているところもあるようなので、併せて確認しましょう
*作法
①周辺の雑草を抜き、ごみを拾い、墓石を濡れた布で拭きその後乾いた布できれいに磨く
②水入れに水を満たし、生花や故人が好きだった食べ物や飲み物などをお供えする
③火をつけた線香を、故人と縁が深い人から供える
④水をひしゃくに汲んで、墓石に3回にわけてかける
⑤墓石に向かい合掌をして拝み、一礼をする
牡丹餅(ぼたもち)とお萩(おはぎ)って同じもの?
彼岸に供えたり、行事食といえば「牡丹餅」と「おはぎ」ですよね。
実は全く同じものなのですが、季節によって呼び方や形状が変わるのです。
ではなぜ季節によって呼び方や形状が変わるのでしょうか。
春の彼岸:春の花である牡丹に例えて「牡丹餅」と呼び、丸く大きめに作ります
秋の彼岸:七草の萩の花に例えて「お萩」と呼び、小ぶりで長めに丸めて作ります
あんこで使用する小豆の赤色は邪気を祓う色とされ、災難から身を守るおまじないの効果があると信じられています。
地域によっては、団子や五目ずし、稲荷ずしなどを仏壇にお供えするところもあるようです。
まとめ
彼岸・・・「悟りの境地」という意味
「春の彼岸」と「秋の彼岸」があり、「春分の日」・「秋分の日」の前後3日間を含め彼岸の期間とされている。
お墓参りにいくのは・・・仏教では西に極楽浄土があるとされ、太陽が真西に沈む「春分の日」と「秋分の日」は、仏の世界と現世が最も近く通じ合う日。
その日に先祖を供養することで、魂が迷わず極楽浄土に行けると信じられていたため、この日にお墓参りをするように。
牡丹餅とおはぎ・・・季節によって呼び方や形状が変わる。
春の彼岸:春の花である牡丹に例えて「牡丹餅」と呼び、丸く大きめに作る
秋の彼岸:七草の萩の花に例えて「お萩」と呼び、小ぶりで長めに丸めて作る
お彼岸にはご先祖が好きだったものを持ちながらお墓参りを家族で行い、ぼた餅やおはぎをご自宅で作ってみるのもよいですね。
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